2012年2月23日木曜日

補陀落渡海−結−

しばし続けた 補陀落渡海も 井上靖の短篇小説でしめくくりたい

補陀落渡海は 熊野にある補陀洛寺で 貞観に始まったと 書かれている

貞観は この度の 東日本大震災と 同じ規模の大地震が 起こった時代7世紀

小説はその貞観から700年後 金光坊の補陀落渡海の転末が描かれる

心定まらぬうちに渡海した金光坊は渡海船から 脱出

流れついた島で 発見された 金光坊は船上の箱に封じ込められ

また海に戻されてしまう

この事件を機に 渡海は 亡くなった僧侶の亡骸を 海に流すと言う形に変わったと言う

南方極楽浄土思想 = 補陀落思想は日本で 独自に発達した仏教思想だ

実態は 平成狸合戦ぽんぽこ の ような 明るく 賑やかな お祭りではなかった

しかし 多くの渡海した僧侶の心の内は 晴れやかで 仏の懐に抱かれる 恍惚状態であったのだろう

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